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夜逃げ前夜

 

持つことすら許されなくて、自分でお金を払うからと言ってやっと手に入れた携帯。高校のときから自分でお金を払っている。

次女は何も言わずに高校入学時に与えられ、大学2年になる今の今まで親に支払ってもらっている。

短大は奨学金を借りて通った。2年のところを3年通った挙げ句に中退した。情けないと言われて居たたまれなくなって貯金を半分引き出して振り込んだ。それでもあと10年支払い続けることになる。車が必要になって、貯めたアルバイト代で車校に通った。ローンを組んで自分の車を買った。

次女は奨学金を借りずに進学した。在学中に免許をとった。学費も車校のお金も私名義の学資保険を解約して親が支払っていた。

学資保険は祖母が私の名義で貯めていてくれた。23歳の誕生日になったら満額でおりるはずだった。私の名義になっているだけで、私のお金ではないのだけれど。

祖母からその年になったら好きなことに使えるように積み立てていたと聞かされていた。

 

辛くてどうしようもなくて身内に頼れなくて薬飲んでやっとちゃんと働けるようになった。私はえらい。えらいなあ。どうして同じ兄弟なのにこんなに扱いが違うのか。

親を恨むべきなのに妹を恨んでしまう。恨んだってどうしようもないのにね。でも偉そうな口を叩かれるたびにお前は恵まれたところにいると思って憎く思ってしまう。話してて楽しいときもあるのにね。

スーツケースに荷物を積み込んでいるときに酔って上機嫌の父親からもう帰ってくるなよみたいなことを冗談めかして言われたことが何だかとても辛かった。明日から私は夏休みだ。もう夏休みが終わってもずっとこの家に帰ってきたくないなあ。

 

電子ピアノの足場の部分を折りたたんで車に入れるとき、無性に悔しかった。もともと使っていた私のオルガンは無断で私の部屋から運び出されて妹の部屋にある。鍵盤は埃をかぶっていた。つかわないなら私から取り上げなくてもよかったじゃない。お前は何でも私から奪っていくね

 

そんな自分のことを可哀想ぶって言っても、私も練習さぼっているから電子ピアノ埃をかぶっていたんですけどねw

あともう少しで23歳になるから学資保険の話を親に振ったらないと言われて、使いみちを聞いたら次女のことに使ったと聞いてショックだった。明日から楽しい夏休みなのにグジュグジュ引きずりそうで吐き出してしまった。

私は大丈夫だ。私はえらい。自分の足で立てる。もう親を頼らないで生きていける